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Iveta Mukuchyan 「Armenian girls」

2018.12.16

イヴェータ・ムクチヤンの「アルメニアン・ガールズ」です。



アルメニアの民俗サウンドと流行のダンス・ミュージックの組み合わせですが、これぐらいの混ざり具合が個人的には非常に好みです。映像の方もレンブラントっぽい色使い&光線の具合とか、なかなか不思議な振り付けの躍りとか、いいですねえ。ちなみに歌詞にアルメニアの詩人ホヴァネス・シラズさんの作品の一部を使用しているそうです。

イヴェータさんは2009年デビューのアルメニアのシンガー/ソングライターです。2016年には「LoveWave(ラヴウェイヴ)」という曲でユーロビジョンに出場されて7位になっています。これまでにEPとアルバムを1枚づつリリースされています。この「アルメニアン・ガール」は11月にリリースされた新曲で、アルメニアの言葉だと「Հայաստանի աղջիկներ(ハヤスタニ・アフチクネ)」だそうです。
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Дима Билан 「Молния」

2018.12.13

Дима Билан(ディマ・ビラン)の「Молния(モルニヤ:稲妻)」です。



先月末に発表されたビランさんの新作ミュージック・クリップですが、これがけっこうロシアで受けてます。ミュージック・クリップというよりは、もはやショート・コント作品ですね(笑)。

歌詞の「ボクたちの間に220ボルトの稲妻が走る」という表現を文字通りに解釈するというわりと基本的なお笑いですが、最初の爆発に至る微妙な溜めとその後に画面両端に吹っ飛んでいく二人の描写とか、かなり好きです(笑)。あとは、生身→ゴム手袋→全身ラバースーツと装備がレベルアップしていくとことか、ベタと言えばベタなんですがお約束をきちんと踏襲していていいですねえ。

ちなみに3分30秒あたりのシークエンスは、ビランさんに対して女性の500メートル以内には近づかないようにという判決が出ている裁判の場面ですね。ロシアでこの手の「接近禁止命令」が実際に出るのかどうかは定かではありませんが、500メートルという距離から、アメリカなどのケースを茶化しているような感じもします。

ただ個人的にはこういう曲の流れを止めるミュージック・クリップの作りはあまり好みではないんですが、音楽もちょうど劇中歌のような感じなので、まあ、アリと言えばアリなんでしょうかねえ……(笑)。あと、曲のサビを頭の中で再生すると、なぜかHot Butter(ホット・バター)の「Popcorn(ポップコーン)」が脳内ループして止まらなくなるのが少々困ったところです(笑)。

Grimes 「We Appreciate Power」

2018.12.10

もひとつ最近面白かったリリック・ビデオを。

グライムスの「ウィ・アプリシエイト・パワー」です。



カナダの剛力彩芽さん(笑)ことグライムスさんの新作です。

まあ、サウンド的にはСЛОТ(スロット)の「Мочит как хочет!(モーチト・カーク・ホーチェト)」を思い起こさせるあたりに、どこかに私の知らない元ネタがありそうな雰囲気だったり、せっかくカナダの方がこういうネタの曲を作るんだったら歌詞に「Winter Mute」や「Spirit, Ambrotos, Control」などのネタを突っ込んでくれたら、私のようなプレ・インターネット時代からの「おっさんナード」が燃えられたのに……、とか勝手にいろいろと思ってしまいます(笑)。

で、映像の方ですが、元の英語歌詞以外に、日本語、タイ語、スペイン語、アラビア語、中国語、ロシア語などで歌詞が表示されてます。日本語の部分を見てお分かりいただけるように、機械翻訳そのまんまですね。「手抜きかよ」とか思いつつ最後まで見ていると、ちゃんとオチが付いているあたりはグライムスさん、さすがですね(笑)。

GJan 「Melagė」

2018.12.07

ジーヤンの「メラーゲ(嘘つき)」です。



最近はリリック・ビデオでもなかなか凝った作品が多くて楽しいです。

リトアニアのシンガー、ジーヤンさんの新作です。ビジュアル的には最初はヒビのない状態でスタートして、最後にはボロボロになった方が面白いと思いますが……。そもそも最初にある程度ヒビが入っているため、曲の終わりでもそれほどヒビが増えているように見えないですね。ただ、これで「良し」としているあたり、「嘘」を重ねていくと傍目には気がつかないかもしれないけれど心のヒビが増えていくんだよ、みたいなメッセージが込められているような気がしないでもないです。さてどうなんでしょう(笑)。

Куртки Кобейна 「Охота на кузнечиков」

2018.12.04

Куртки Кобейна(クルトゥキ・コベイナ:コバーンのジャケット)の「Охота на кузнечиков(アホータ・ナ・クズニチコフ:キリギリス狩り)」です。



クルトゥキ・コベイナは、ロシアの人気ロック・バンド「Би–2(ビー・ドヴァ)」のШура(シューラ)さんを中心とした、ビー・ドヴァのサイド・プロジェクトです。2019年2月にアルバムがリリースされる予定ですが、それに先駆けて公開された3曲のうちの1曲がこの「アホータ・ナ・クズニチコフ」です。ある意味、非常にロシアらしい作品です(笑)。

まずこの曲のメンバーから紹介すると、ビー・ドヴァのシューラさん、Ночные Снайперы(ナチヌィ・スナイペリ:夜の狙撃者)のДиана Арбенина(ディアナ・アルベニナ)さん、元Гости из будущего(ゴスチ・イズ・ブドゥシェヴォ:未来からの客)のЮрий Усачёв(ユーリィ・ウサチョフ)さん、Ария(アリヤ)のベーシストのВиталий Дубинин(ヴィタリー・ドゥビーニン)さんという、一見するとどこでどういう繋がりがあったのかが謎な豪華メンバーです。作詞と作曲はディアナ・アルベニナさんですが、途中にЗвуки Му(ズヴーキ・ムー)の「52-ой понедельник(ピディシャート・フタロイ・パニジェリニク:52番目の月曜日)」がサンプリングされてます。ちなみに1年は52週と1日(または2日)なので、ほぼ1年の最後の月曜日ってことですね。

サウンド自体はDavid Sylvian(デヴィッド・シルヴィアン)風味のエレクトロ・ポップで、どちらかといえばイギリスっぽいですが、そこ以外の部分がきわめてロシア的と言えるんじゃないでしょうか。まずプロジェクト名の「クルトゥキ・コベイナ」ですが、これはNirvana(ニルヴァーナ)のカート・コバーンをもじったものです。日本でいえば江戸川乱歩のようなネーミングですね。で、サウンドがまったくニルヴァーナっぽくないという……(笑)。サンプリングされているズヴーキ・ムーもそうですが、曲のタイトルになっている「アホータ・ナ・クズニチコフ」や歌詞もロシアの古典などを踏まえていて、ロシア語が分かるというレベルでは追いつけないという、ロシアのロック界ではよくあるパターンですね。もちろん私ごときではサッパリです(笑)。それでもズヴーキ・ムーをサンプリングすることで、歌詞のパースペクティヴがガラッと変わって新たな意味が立ち上がってくるあたりとか、けっこう好きです。